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■リスキー・シフト(risky-shift)

発見者:ストーナー(J.A.Stoner)
類似:コーシャス・シフト

概要:リスキー・シフトとは社会心理学の用語。直訳すれば「危ない変更」となります

普段はおだやかな考え方で節度を守って行動をできる人が
大勢の集団の中では その集団の人たちが極端な発言を行なっても
それを特に気にかけず、同意したり、同じ発言をしたりする現象です

(説明)

客観的には、全く間違いとしか言い用がない様なことが
集団の中での同意が生まれてしまうというものです

つまり、個人個人であれば犯さないような間違いであっても
集団の中では、次第にリスクの高い方向に言動が動いていくということです

まとめれば、個人が個々に質問を受ければそのような非行に走ることはないのですが

集団が集団として何らかの決定に関しての議論の経過で
早急に合意を図ろうとした場合に、このようなことが起こりやすいといわれています

リスキー・シフトは、コーシャス・シフトとあわせて集団極性化現象と呼ばれます
コーシャス・シフトはこちらから学習してください

リスキー・シフトの例

昔よく言われていた「赤信号みんなで渡れば怖くない」と言う言葉が有名ですね
つまり、みんなが「大丈夫だ」という雰囲気なら冷静に考えれば危険なことも
大丈夫だと思えてくる心理です。

また、その集団がそのような状態に陥っている事。
誤りや危険をかえりみない積極的な言動となる。 ・・・簡単に言えばこれだけのことです

リスキー・シフトは言葉で表現するのが難しいので
これだけでも覚えていただけたらと思います

リスキー・シフトの実験 米国の心理学者ワラックとコーガンが、6人を1組とする数グループで実験をしました
ある課題について、リスクは伴うがうまくいけば大きな報酬を得られる課題を選ぶか

それとも、安全だが報酬は少ない課題を選ぶかを、最初は6人別々の場所で考えさせ
各々の結論を出させた。その後、同じ6人を集めて議論させ
「全員一致」による結論を求めた。

すると、集団で議論して出した結論は
個人が出した結論より常にリスクが大きいになっていることが実証されました。

作者の一言

リスキー・シフトやコーシャス・シフトは厳密に言えば集団心理ですが
集団心理というのは、社会心理学の中の言葉なので、間違えないようにしましょう

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