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■ラベリング効果

発見者:ハワード・S・ベッカー
別名:ラベリング理論

概要:レッテルを張り付けるとその通りになりやすい

(説明)

ラベリング理論は、逸脱(正常ではない)行動論のなかから生まれてきた理論です。

逸脱行動、つまり犯罪や非行、薬物中毒など、社会に反する行動をいいます。
ただし、これは普遍的なものではなく、かつては逸脱行動とされていたが
今ではそうではないものとして離婚などがあります。

ラベリングとは、英語表記だと"labeling"となります
ある人や事柄のごく一部を見ただけで
そのごく一部分が表現されるような名称を与えそれがその人や事柄の全てであると決め付けることを指します

ラベリング理論では
社会から逸脱した行為を行う人は、その逸脱行為の動機や原因を問題とするのではなく
周囲の人が、その人にラベリングすることによって 逸脱者となっていくと考えました

この説明で最もよく使われる例えに、「非行少年」いわゆる不良の話が有名です。
もともと問題がある少年が板として、その少年がどれほど「自分は非行少年だ」
と思っていても、それだけでは非行少年にはならず

周りの人が彼を非行少年だとラベル(レッテル)を張り、非行少年と扱うことによって
初めて成り立つという理論です

また、この理論では、
ラベリングされた逸脱者は、そのラベルの行動を強化していくと考えられています

先ほどの非行少年の例も、もともと一面に問題があっただけであり
他にどんなに素晴らしい面を持っていようともラベリングされ、周囲にそう扱われることで
問題行動が悪化してしまいます

会社や家庭でも同じようなことが行われています。
出来ない部分だけを見て、その人を「駄目な人」と決めつけてしまうことはないでしょうか。

周りがそう評価することにより、本人は益々自信をなくし、
出来ていたことも出来なくなるということにもなるかもしれません。

作者の一言

人間は誰しもが、プラスの側面もマイナスの側面も持ち合わせています。
一部の、マイナスの側面だけを見てラベリングするのではなく、
多面的に評価しプラスの側面をラベリングすることが大切ですね

プラスの面をラベリングして行き
どんどん良い方向へと誘導できると良いですね

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